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疾病利得について

こんにちは。

渋谷カイロプラクティック整体院、春日です。

 

前回の鞭打ちの話に関連して、疾病利得という言葉が出てきました。

 

どうでしょう?

興味ありますか?

良かったら読んでください。

 

さて、wikipediaではこう書いてあります。

「病いであることから得られる利益。フロイトによれば、心的な苦痛を回避

するために内的葛藤を抑圧し、その結果神経症のような症状へ逃避する

第一次疾病利得(primary gain)と、疾病であることで周囲の者や社会から

得られる同情・慰め・補償などを得る第二次疾病利得(secondary gain)とに

分けられる。」

 

 

心身症というのですが、心の葛藤を抑圧した結果、体に症状が出ることは、

そらく普通の方が思っている以上に良くあることです。

 

胃痛とかは、まあ有名ですよね。

あとは、体育嫌いの子が、運動会の朝にひどい腹痛に襲われたりすること

があります。これも一次利得ですね。

 

誤解されやすいですが、これは、仮病ではないのです。

痛くないのに痛いと言っているわけではなく、心理的なストレスを避けるため

に、体に痛みを起こすという、私たちに備わっている防御システムが作動してい

ます。

 

なので、運動会を休むことになり病院に行くと、痛みをおこす理由がなくなり、

診察前に痛みが引いてしまうことがしばしばです。

 

私たちの脳は、体の痛みよりも心の痛みから身を守ろうとすることに熱心な

のです。

 

さて、特に子供のころに経験しますが、熱を出して寝込むと普段はプレッシャー

ばかりかけてくる親がとても優しく看病してくれたりします。

 

この経験が本人にとって強烈なものだった場合、脳はまたこの優しさを得よ

うと、熱を出すことがあるのです。

 

これが二次利得ですね。

 

大人で言うと、会社を休む理由ができたり、そりが合わない人間から離れら

れたり、経済的な補償が得られたり、ということが「無意識的」に強烈な印象

として脳に刻み込まれてしまい、病気であり続けようとすることがあるのです。

 

例えば、ひどく姑さんにいじめられ続けたお嫁さんがいるとします。

姑さんが年をとり、介護が必要になりました。

家族で介護の役目を負うのが嫁さんだけだとします。

 

このお嫁さんがある日強い腰痛に襲われます。

通常であれば一カ月もしないで治るはずが、二次利得のメカニズムにより強烈

な痛みを何年も持ち続けてしまうことがあります。

腰痛の結果、介護をしないですむ、正当な理由ができたからです。

 

お嫁さんの無意識では、強烈な腰痛よりも、姑さんの介護をする方がよっ

ぽどつらいという判断がおきています。

でも、意識の方は、この腰の痛みを何とかしてくれ、と思うので、いろいろと

治療に通います。

 

これは、無意識的なので、けっこう厄介なのです。

この腰痛は、治っていいものなのかどうなのか、どう思われますか?

 

 

意識では「治りたい」と強く思っているのですが、いかんせん、意識と無意識が

戦うと、圧倒的に無意識が強いです。

 

私はこの二次利得が怖いですね。

できれば、本当の問題ときちんと向き合って乗り越えていきたい。

 

無意識に二次利得のワナにはまる可能性は誰にでもあると思います。

 

もし、はまってしまったら自分の内面の、あまり触れたくないところと向き合う

必要があったりします。

 

これは、なかなか自分一人では難しいかもしれませんね。

 

 

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