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NHKスペシャル ここまで来た うつ病治療

こんにちは。

渋谷カイロプラクティック整体院、春日です。

 

先日やっていた、NHKスペシャル「ここまで来た!うつ病治療」、忘れない

うちに内容を記録しておこうと思います。

 

ご興味のある方はどうぞ。

 

うつ病の患者さんが100万人を超えているそうです。

そして、3人に1人は抗うつ薬が効かない(アメリカのデータ)ということで、

長く苦しんでいる方も多いということです。

 

うつ病は心の病と誤解されやすいのですが、脳の病気であるとわかっています。

 

さて、アメリカで難治性のうつ病にも効果を示す、画期的な治療がおこなわ

れるようになっています。

 

経頭蓋磁気刺激(TMS)という治療で、頭のある部分に専用の機械で磁気刺激

を加え(40分)症状が落ち着くまで毎日続けます。

 

番組では2人の患者さんが登場しましたが、1回目から良い反応が出て、

数回やるうちに笑顔も見られるようになっていました。

 

7割の方に効果が出ているとのことです。

(残念ながら日本導入には数年かかりそうとのこと。神奈川にある芹香病院で

臨床研究中。治療を受けるのは現在は難しいようです。)

 

さて、この磁気治療が働きかけるのは、脳の「DLPFC」というところ。

 

うつ病では前頭葉の血流が悪くなることがわかっていますが、このDLPFC

(背外側前頭前野)の働きを高めてあげる事が、うつ症状の改善につながっ

ているとのこと。

 

DLPFCは、判断や意欲に関係する所だということと、もうひとつ、扁桃体の働き

にブレーキをかける役割を担っています。

 

扁桃体は、不安・恐怖・悲しみをつかさどるところで、うつ病ではここにブレーキ

が利かなくなり、暴走している。

 

DLPFCの機能が回復すれば、うつ症状は抑えられ、めでたしということです。

 

また、DLPFCの機能を高める他のものとして、「言葉の力」が注目されている

ということです。

カウンセリング(精神療法)のひとつである「認知行動療法」が、DLPFCの機能

を高めることが証明されています。

 

認知行動療法は、うつ状態の時に陥りがちな悲観的な考えを、少し客観的に

眺めたりすることで他の考え方もある事に気づかせてあげるような方法です。

(日本では保険点数の関係などで導入が遅れている)

 

もう一つの話題として、日本で、機械によってうつ病の診断が出来る方法が

開発され、注目されています。全国13か所で受けられるという「光トポグラ

フィー検査」がそれです。

 

脳の血流量の変化から、「健康な人」「うつ病」「双極性障害(そううつ病)」

「統合失調症」などが診断できてしまうというのです。

 

これは非常に画期的なことで、これまでこれらの病気の診断は、診断基準は

ありますが、医師が面接をもとに経験から判断するしかなかったのです。

 

これがなかなか簡単ではなく、診断のばらつきが多いのです。

 

特に、うつ病と双極性障害の区別はつきづらく(違う病気なので、治療薬が違い

ます)、うつ病と診断された人の4割は双極性障害だとの報告もあるくらいで

す(2009年何の報告かは失念)。

 

正確な診断こそが、正確な治療の第一歩ですから、これは非常に画期的だと

思います。

 

あと、アメリカ(だったかな?)での他の新しい治療として、手術で脳に電極を埋

め込み、DLPFCと、25野というところを刺激し、うつ症状を治す方法も紹介さ

れてました。

 

 

以上です。

もっともっと、うつ病が治りやすくなる日が来るといいですね・・。

 

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